南あわじ市斎苑桜花の郷
― ふるさとの自然に包まれて ―
故人を想い、未来を紡ぐ空間である火葬場を地域のかけがえのない施設と捉え、
ふるさとを感じ厳粛かつ静謐に心ゆくまで最後のお別れをする空間創りを意識しました。
エントランスホールの光庭には、市民の皆様にとって最も身近な自然の一つ
「瀬戸内海」をテーマに積層ガラスのレリーフを設置しました。
大きな恵みの源である水のイメージをガラス素材で、故人が過ごしてきた時間や
故人との想い出を細やかな積層で表現しています。
波型の造形とはつり仕上げは、輝く海をイメージしています。
高さ6mの天へとつなぐ造形に、ご遺族の悲しみに寄り添いながら
これからの日常への一歩へとつないで頂きたい想いを込めました。
二か所の告別収骨室の光庭には、故人への「合掌」と「献花」のイメージ重ねて、
柔らかな造形の石レリーフを設置しました。
心ゆくまで最後のお別れをする空間の実現を目指し、ご遺族に寄り添う
温かく優しい印象を心掛けて制作しました。
■アーティスト
山口アキオ
■計画概要
建築主:南あわじ市
設計:株式会社内藤建築事務所
施工:太田土建株式会社