セミナーのご報告 2016
講演会 心のトーンを上げる病院づくり ~ホスピタルアートで何ができるか~
開催日 2016年9月5日 13:30~15:00(大阪)大阪産業創造館
2016年9月28日 13:30~15:00(福岡)パピヨン24ガスホール
主 催 株式会社オリバー
もともと病院とは、≪治療・検査・手術≫という緊張や不安を伴う場所で、一般的な人にとっては非日常の空間です。
その上、≪痛い・つらい、苦しい≫という病気との闘いの他に、精神的負担の大きい場でもあるにも関わらず
従来の病院は光や緑を感じにくい閉鎖的で、余分なものを排除した色彩や素材感のない無機質な環境が多くありました。
しかし本来病院とは、痛い・つらいという不調を≪より良い方向≫へ治してくれる場所であり、それであれば、
病院という特殊な環境によってもたらされる「追加のストレス」を可能の限り与えないようにすること、
つまり心をサポートする環境づくりは、身体を治す場として、実はとても大切なことなのではないか、と感じています。
頭と心と体、つまり自分自身の全てとまともに向き合わなければならないのが病院だと捉えた時に、
私たちは何を求め、何に支えられるか・・
それは人との繋がりや、長く親しんだ馴染みのもの、自然を感じる安心感だとホスピタルアートは考えます。
いつもあたたかさを感じる、一人ではないと思える、何かつながっている安心感や支えられている心強さ
アートを使って「人・地域・自然」とのつながりを感じる環境づくりを、たくさんの事例をもとにご紹介し、
また、自然・産業・文化といった地域性をどのように取り入れることが可能か、なども含め、
設置されたアートがどのような人の「心のトーンを上げているのか」をポイントに講演させて頂きました。
大阪のセミナーで想像以上の嬉しい反響を頂き、私たちが思っていた以上の様々なご意見も頂きましたので、
福岡のセミナーでは、ご紹介物件を増やし、アートワークの具体的な考え方や設置後に病院のご協力によって実現した
アンケート結果なども一部ご紹介しながら、より多くの情報を提供させて頂きました。
当日は、お忙しい中遠方からもお越し頂いた方も多く、たくさんの方々にご参加頂きました。
また講演後にメールやお手紙にてご感想やご意見、応援のお言葉をお送り下さった方々へもお礼申し上げます。
皆さまの中で病院のアートは楽しいと、可能性を感じるものになっていればとても嬉しく思います。
私にとってもホスピタルアートを改めて見つめ直す時間となり、今後のチカラとなる貴重な機会となりました。
心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
(ARTCOCO 吉岡恭子)